日  時 2008.4.20(日) 9:50〜15:00
場  所 堺市 旧市街 北部エリア散策
参加人数 35名
テ ー マ 『中世の自由都市=東洋のベニス?を探索する』
案 内 人 尼崎秀明 (株)尼崎工務店代表取締役



案内人、尼崎秀明さんからの講義
お線香の薫主堂
町歩き
榎並刃物製作所・榎並さんと共に
「火作り」に挑戦
刃物産業会舘にて記念撮影
  今回は大阪府堺市の歴史ある文化都市、堺旧市街の町並みを探索するセミナーです。心配されたお天気も春の爽やかな風が吹く晴天となり、参加者は笑顔で堺市役所21階展望ロビーに集合しました。地上80メートルのロビーにおいて、青々とした森となって見える百舌鳥古墳群・堺市内はもとより生駒山・金剛山・大阪湾が展望できる場所でセミナーが始まりました。
  セミナーの案内人は地元の工務店で堺をこよなく愛されている尼崎工務店(株)代表取締役 尼崎秀明氏です。「おはようございます。堺は古くから交易の中心地として栄え、自由な文化都市でした。資料を見てください。」尼崎氏の手作りの分かりやすい地図など資料を見ながら参加者は講義を受けました。「古代に遡り、古墳時代や渡来人との交流の歴史からお話します…。大阪湾と住吉の津に挟まれた砂堆(さたい)の上に、この堺の環濠都市が自由な気風の中で発展してきました。中世の堺は江戸時代より少し狭く、大阪夏の陣で堺の街が消失した後に江戸幕府によって都市改造が行われて環濠に囲まれた堺が出来上がりました。この都市計画は「元禄二年堺大絵図」に表される現在の町の原型となりました。第二次世界大戦の戦災でほとんどが消失するまでは…。その戦災で消失を免れた町並みを今日は歩きます。時間が有ればもっとお話出来るのですが…。」
参加者ももっと聞きたいのですが…さぁ、出発です。

  尼崎氏の説明を聞きながら堺の北端にある綾ノ町から南へ約一里のウォーキングです。
  懐かしい風情のお線香の薫主堂さんへ立ち寄り、鉄砲鍛冶屋敷前を通って榎並刃物製作所に向かいました。歩くこと30分…。歴史を感じさせる鍛冶屋さんです。中は薄暗いのですが、鍛冶屋さん独特の緊張感のある工房です。
  伝統工芸士のご主人の榎並さんが出迎えてくださいました。参加者は興味津々で榎並さんの話に聞きいり、匠の技に感心している中、真っ赤に熱せられた鉄と鋼の板がどんどんと板前さんが使う包丁の形に鍛えられていきます。「凄い…!」と誰ともなく声が出ます。「どなたかやってみますか?」と榎並さん。
  すると参加者のIさんの長男さんが手を挙げて積極的に挑戦です。難しい作業に真剣な姿勢で取り組む姿は弟子入りした若手のようで皆の目も応援していました。頑張ったね!
  刃物産業会舘に立ち寄り、様々な刃物を見学して各自が自由に昼食タイム。よく歩いたのでお腹が空きました。再集合した茶道千家一門の縁深い南宗寺で枯山水の庭を眺めながら良い時間を過ごすことが出来ました。堺探索最後の目的地は仁徳陵古墳で自由解散となりました。

春の一日、心地良い疲れを感じながら、歴史と伝統のある堺でとても良い時間を過ごすことが出来ました。皆様には御協力していただき本当にありがとうございました。
文/高藤正道



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