日   時 2011.7. 9(土) 13:00〜17:00
場   所 兵庫県川辺郡猪名川町
参 加 人 数 20名
テ ー マ 『ジャガイモの素朴さを食す…』
案 内 人 高橋 孝一氏 OB・OG倶楽部会員



長谷の棚田
高橋さんの畑でジャガイモ堀り
大野山では紫陽花が満開
茹でたジャガイモを食す
近くの八坂神社で記念撮影
お土産のジャガイモ
  初夏の緩やかな山並みと森に抱かれて、誰もが心に描く故郷の風景と懐かしい田舎の味わいが体験できたセミナーでした。
  さて、車で15分程の距離を、日本の棚田100選に選ばれた「長谷の棚田(大阪府豊能郡能勢町)」に向けて爽快に走らせるはずが…私の車と後続車がはぐれてしまい、皆さんに後れを取ってしまいました。お陰でほとんどの景色が車内からの観賞となってしまいました。
  しかし、車窓から見上げる景色は、幾重にも重なる緑が美しい棚田と石垣、其処此処に点在する茅葺の民家。その素朴な里山を目にした瞬間、まるで時間が止まったような錯覚を覚えました。
  私と同乗いただいた方、後続車の皆さん、すみませんでした!次回、機会があれば四季毎の風景も、是非、お楽しみください。
  次の待ち合わせ場所で皆さんと合流した後「高橋さんの畑」で、今回のテーマでもあるジャガイモ堀です。
  高橋さんは宝塚にお住まいの元商社マン。退職後に大野山山麓に畑を借り、自然の息吹と恵みを満喫されています。自宅からはかなりの距離になるにも関わらず…。「車で来る道中の景色がとても良くて、ドライブを楽しんでいます」(いゃ〜あ、感服です!)。
  畑ではご夫妻で色々な作物を育てておられ、品種や土壌のことなど様々なことを教えていただきながら、炎天の下、皆さん汗だくでジャガイモ堀とインゲン豆の収穫に一心不乱でした。暑さの中にあっても畑の横を流れる農水路の水は、とても冷たく手を浸すだけで爽やかな気持ちになれました。
  さて、次は大野山に向かいます。道中は急こう配で道幅も狭いのですが、一方通行のため対向車が来ないのが助かりました。
  山頂には天文台や巨大な電波塔が立ち、またキャンプ場として炊事場やトイレが完備しており、既に多くの方々で賑っていました。7月3日・4日には紫陽花祭りが行われた…とのことで、見頃を迎えた紫陽花一万六千株が群をなすさまは、美しさの中にも心を突き動かせる迫力がありました。
  少しの時間、山頂での散策をしていただいている間に、調理(とは言っても茹でるだけですが)も完了し、ようやく皆で一息ついた次第です。まだ、陽は高いのですが山頂では涼風もあり、木陰で茹で上がったジャガイモを前に皆さんの会話も大いに弾みました。
  たった今、皆さんと収穫した物をいただける喜びと満足感、そして食材の本来の味、ご感想は如何でしたか?ちなみに調味料は津島さんのこだわりのオリーブオイルとバター、そして岩塩でした。
  最後に、八坂神社で参拝、記念撮影を終え、帰路につきました。
  今回は、お昼からのセミナーでしたが、丸一日以上の充足感を得たような気持ちになりました。「やまぼうし」さん、ご協力ありがとうございました!高橋さん、畑の作物を頂戴しありがとうございました!
  皆さん、今日は暑い中、本当にお疲れさまでした!お土産のジャガイモは如何でしたか?またお会いしたらご感想などをお聞かせください。
文/ 斎木尚樹

  藤本窯業様よりご紹介を頂き、一昨年より、暮らし方研究会へ参加させて頂くことになりましたが、なかなかセミナーへは参加できずに失礼しておりました。今回は、『ジャガイモの素朴さを食す!』というテーマに、食いしん坊の血が騒ぎ(?!)張り切って前日より大阪へ入りました。7月9日の朝、ホテルのカーテンを開けると、お天気が崩れるのを心配されていたのが嘘のような快晴で、幸先のよいスタートに思わずにっこり。ちょうどタイミングよく、前日で梅雨明けしたのだそうです。
  集合場所『カフェ&ギャラリーやまぼうし』にて、木の香りに包まれながら、オーナーさんの心のこもった手作りランチ&デザートを頂き、準備万端。いざ出発です!
  先ずは、棚田と茅葺屋根の民家を見学。茅葺屋根は、屋根屋さんをしていても、なかなか遭遇する機会がありませんので、間近で見学でき感激でした!トタンなどの金属屋根材に改修されている家も多くありましたが、昔ながらの茅葺き屋根が残る集落は、日本昔話の世界のように思えました。日本昔話・・・と書きましたが、茅葺屋根は、実はフランスやドイツにもあります。フランスでは、北西部のブルターニュ地方で、葦(あし・よし)葺きの家を見たことがあります。こういった伝統的な自然素材の建物は、日本建築でもヨーロッパ建築であっても、その周辺の風景と美しく調和し、さり気無く且つ圧倒的な存在感を漂わせています。保存はコスト面や職人さんの不足もあり、容易でないのでしょうが、こういった伝統的な建物を残していって頂たいと思います。
  車窓から、大阪にいることを忘れてしまうようなのどかな景色を眺めているうちに、高橋さんの畑へ到着しました。
  ジャガイモ畑の傍らで、青々としたサヤインゲンを発見。高橋さんと一緒にお豆の収穫をさせて頂くことになりました。葉っぱも実も同じ緑なので、一見分かりづらいのですが、よ〜く見ると葉っぱの影に沢山のサヤインゲンがぶら下がっていました。蔓からもぐ時の『ブチッ&プチッ』という音を楽しみながら、掌いっぱいのインゲンを収穫させて頂きました。メインのジャガイモ堀りそっちのけで・・・
  その後、採れたてのお芋とお豆と共に、大野山へ。茹で上がる間、紫陽花の群れの間をくぐりながらの山頂までのお散歩は、日差しが強くとても暑い日でしたが、山の風が心地よく爽快でした。
  私が暢気にお散歩&展望台で休憩をしている間、ジャガイモ茹で名人(?!)=鈴木工務店斎木次長さんが、汗水たらし、採れたて野菜を茹でて下さっていました。(暑い中本当にありがとうございました!)その採れたて・茹でたての新鮮なお野菜の頂き方は、シンプルに、塩・オリーブオイル・バターをつけるだけ、というものでした。そのシンプルさが、かえって食材の素朴な味を引出していたように思います。インゲンの若い緑の香り、ホクホクとした新鮮なジャガイモの風味は格別でした。
  最後に、ジャガイモをお土産に頂きました。小ぶりのジャガイモをカップに入れて、配って下さったのですが、その姿がとてもかわいらしく、フルーツのようにも見えました。フランス語では、ジャガイモをpomme de terre(ポム ドウ テール)と言うのですが、ポムはりんご、テールは大地、つまり大地のりんごという意味です。これまで、どうして『りんご』なんだろう・・・?と思っていましたが、この、フルーツのようにカップに入れられた小さなジャガイモを見て、その表現もなんだか納得!という気がしました。(その小さなジャガイモ達は、新幹線で遥々九州まで旅をし、最後には、『おいしいね〜!ホクホクだねぇ〜!』と連呼されるのを聞きながら、私と母のお腹の中へ消えてゆきました・・・)
  九州から見ると、大阪は大都会で、沢山の人や車やビルに囲まれた活気に満ち溢れた商人の町というイメージでしたが、今回は、大都会から一歩足を伸ばすことで、新しい大阪の一面を知ることが出来きました。また、土や自然の空気に触れることの気持ち良さや、色々な世代や業種の方とお話をしながら、大勢で食事を頂くことの楽しさを実感でき、大変充実した一日となりました。セミナーへお誘い頂きまして、本当に有難うございました。次回も是非、参加させて頂きたいと思います。
福岡県在住 高嶋会里氏 37歳(匠びとの会会員)




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