日   時 2013.10.27(日) 11:30〜15:30
場   所 田尻漁業協同組合
田尻海洋交流センター
参 加 人 数 12名
テ ー マ 『新鮮…漁業体験!』



乗船
海外からの留学生も参加
関西国際空港連絡橋が見えます
カゴ漁
パイレーツ・オブ・カリビアンの蛸船長?
刺し網漁
記念撮影
「こうべ」「たこ」など釣り上げた獲物を
いただきます
  今回は、大阪府のほぼ最西南端に位置し、関西国際空港の対岸の街、泉南郡田尻町を訪ねました。田尻町はその総てを大阪湾に接し、古来より漁業が盛んで活気に満ちた街です。近年は海上に建設された関西新空港の開港に伴い、歴史とモダニズム溢れる街へと変身しました。
  セミナー会場の田尻漁港は、空港へ渡るスカイゲートブリッジの付け根に位置し、橋の威容や空港への飛行機の発着が眺められる立地にあります。漁業と海洋リクレーションの拠点として、ヨットクラブやレストランのほか、売店や人気の日曜朝市が開催されます。この日もたくさんの人々で賑わっていました。
  12時にエプロン・長靴・ライフジャケットで準備を整え、いよいよ漁船に乗り込み体験漁業への出発です。晴天で海上はおだやかです。すぐに巨大な関西国際空港連絡橋の威容が目の当りに見えてきました。
  やがて、前日に仕掛けておいた目印のある場所に到着。海底に沈めたカゴを引き上げます。たこが一匹・二匹・三匹と全部で八匹、大漁です。更に、もう一カ所の刺し網を仕掛けた場所へ…。漁師さんと一緒に引き上げていきます。獲物が入っているかドキドキです。こうべ(かわはぎ)・あなご等、これも大漁でした。
  帰路、飛行機を真下から眺めたいと、空港間近まで行きましたが、タイミングが合いませんでした。残念でしたが、漁師さんにこうべの皮はぎを教わり、船上でBBQでいただく準備を始めます。20匹以上はありそうでした。
  約90分のクルージングを終え、帰港後は、お待ちかねのバーベキューの時間です。田尻海洋交流センターさんに用意いただいた、新鮮な材料に加えて今獲ってきたばかりの魚介類も、てんぷらや煮つけに料理していただきました。
  獲れ獲れの超新鮮な海鮮主体のBBQ、ワイワイ言いながら、大変美味しくいただきました。
  天候にも恵まれ、貴重な体験を楽しんだ嬉しい一日となりました
文/新井律子



  今回のセミナーは、「新鮮…漁業体験!」。まさに漁船に乗り込み漁師気分を味わう束の間の非日常を楽しみに、古くから漁で栄えた泉南の田尻漁港へやって来ました。
  台風の影響が心配された中、晴れ男を自認する津島氏の日頃の行いが良いのか悪いのかはさておき、氏の念力が通じたのか、まさに天気晴朗にして波静かな絶好の大漁日和。
  一行は、船長のぶっきらぼうな泉州訛りに急かされて、長靴と長エプロンを着け、魚屋の不慣れなアルバイトの様な恰好で、ぞろぞろと乗船。心地良い潮風を受けながら、ほどなく最初の仕掛けポイントに到着。早速、巻き上げにかかると、なんと次から次とタコ。
たこさんのタコと寒いシャレが頭をよぎるくらいたくさんのタコが掛かってきました。
  ちょうどこの期間中、港ではタコフェス(?)なる催しがあるので、彼らも気を利かせてくれたのか、みるみるバケツの中はタコ祭り状態。他には、カワハギの種類も多く揚がり、船長によると大漁らしい。離陸する飛行機を眺め、波に揺られて一時間余りで帰港。
  港へ戻ると、タコ達は早速料理されて、BBQの食卓へと並ぶ。獲る、焼く、食べる、のシンプルな三段論法でパックされた、アミューズメントパークのカリブの海賊ならぬ、泉南漁師クルーズ。漁協も町おこし、活性化のために色々と考えるよな、と感心しながら気になっていたことに、ふと思い当った。この港にはあの磯の香りがないことに。
  関空の人工島の彼方の淡路島を遠景に横たわる豊かな田尻の海や生々しい磯の匂いも、獲れても獲れなくてもわしら決まった日給やからと話した船長の記憶の中にしかもうないのだろうと思いながら、天気不穏にして波しぶく日常へと帰って行く私でありました。
東大阪市在住 山林正彦氏 56歳


    今回は建築にかかわるセミナーではなく、衣食住の食にかかわる漁業体験でした。関空の対岸にある田尻漁港が舞台でした。大規模な関西空港の埋め立て工事がありさらにもう一つの滑走路を埋め立てるという埋め立てが行われている海に魚はいるのかと思いました。自然のたくましさはすごいものでこんな環境の変化にも負けず多くの魚が生息しているようでした。タコ、コウベ、シャコさまざまな魚が取れました。大間のまぐろ漁師とはいかないにしても、こんな小さな魚を水揚げするのにも一苦労でした。中腰の不安定な姿勢で巻き上げられる網を手繰り寄せ、魚がかかっていれば籠の外に引っ掛ける。単純で簡単な作業に思えますが、いつまでたっても網がなくならない。10分程度の作業でしたが腰が痛くなりました。スーパーでは1尾100円程度で売られている魚も水揚げするには結構な作業でした。割に合わない?・・・それもそのはず。網を引き揚げれば必ず魚がいるわけでもなく徒労に終わる日もあるそうです。なんとなく海の男とか、かっこいいようなイメージを抱いていましたが、その裏には大変な苦労があるということを知りました。重労働、不安定さ、魚臭さ・・漁師にはならないほうがいいと船長さんが言っていました。魚が食卓に上るまでの裏に隠された大変さを知ることで食べ物に感謝し大切にするということを学んだような気がします。どこかで聞いた話で「いただきます」という言葉は食べ物に対して「あなたの命を頂きます」という意味もあると聞いたことがあります。こういった体験をすることで日々の生活に感謝する心は大切だなあと感じた一日でした。
伊丹市在住 跡部 剛氏 40歳



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