日 時 2003.8.10 12:45〜17:00
場 所 聴竹居・大山崎山荘美術館
参加人数 37名
テーマ 
 
講 師
『幻の実験住宅 聴竹居にモダニストの夢を追う』
高橋 功氏 
インテリアコーディネーター・兵庫大学非常勤講師


△聴竹居
 文化部会(=生活文化を学ぶ会)行事として、
二班に別れ幻の実験住宅といわれる 聴竹居と、大山崎山荘美術館を見学しました。 
聴竹居は、1888年広島県福山市生まれ、東京帝国大学建築学科卒、竹中工務店勤務を経て京都帝国大学教授に任ぜられた藤井厚二(日本初の住宅専門建築家)氏が1928年に実験住宅として5棟建築した内の現存する最後の1棟。藤井氏自らが暮らし生活実験を行いました。和と洋の融合、日本趣味とモダンの同居、日本初の椅子の暮らしやスリッパ文化の導入、日本初の造り付けベンチや家族が集うリビングルームの採用、世界に先駆けたソーラーシステムや万全の災害対策、今日盛んな分煙用喫煙室など、幻の実験住宅とはなりましたが優れた空間構成は注目に値します。
そこに間借り人として住まわれている、高橋功さんの解説を伺いながら日本の住宅建築の黎明期を築いた氏の思想に想いを馳せました。
▽大山崎山荘
 アサヒビール大山崎山荘美術館は実業家の加賀正太郎氏が欧州遊学から帰国しイギリスの炭坑主の家をモデルに自らが設計。1917年に完成。悠々居と名付けられた別荘です。現在の姿に増築されたのは1928〜9年頃。
その後紆余曲折がありアサヒビールの所有となり、敷地の一部に建築家の安藤忠夫氏が美術館を設計しフランス絵画印象派の巨匠クロード・モネの睡蓮の連作を展示しています。9月7日まで「山荘の時間」という企画展が行われていました。新館全体「音のかけら」、本館パルミラ像前に「家族のためのテーブル」など。山崎山荘の環境と自然を、作品に触れて、見て、聞いて、実際に庭園で体感(採集)することによって、夏の暑さや、鳥のさえずり、木々の香りなど、「山荘の時間」を体感しました。皆さんも、それぞれの身近な環境や自然を、立ち止まって見つめ、感じてください。「時間」は目には見えないものですが、もしかするとそのかけらを捉えることが出来るかもしれません。
文/新井律子
大山崎山荘美術館
http://www.asahibeer-oyamazaki.com


家族のためのテーブル 庭園
新館 音のかけら

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