日  時 2008.9.12(金) 15:00〜20:00
参加人数 68名
第 一 部 勉強会 トステム(株)ショールーム大阪1Fゲストルーム
テーマ 「宇宙の駅づくりサイエンス
    —夢と希望の世界へ—」
講 師 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 有人宇宙環境利用
    ミッション本部・HTVプロジェクトマネージャ
    虎野 吉彦氏
第 二 部 情報交換会 海鮮居酒屋‘マルシェ’



セミナー会場
HTVプロジェクトマネージャの虎野吉彦氏
トステム(株)ビルダー
営業部長の井居健二氏
情報交換会、虎野さんを囲んで
  今回の交流会は日頃、ミリ単位の仕事をこなしておられる専門家の方々に、宇宙の光年単位の話題の中に、視座の転換とマクロ的発想の源になればと開催されました。
  9月12日、日頃から何かと協力頂いているトステム(株)設計事務所チーム様との共催でトステム大阪ショールーム内ゲストルームにて「宇宙の駅作りサイエンス〜夢と希望の世界へ〜」をテーマに講演会が始まりました。
  講師のHTVプロジェクトマネージャの虎野吉彦氏により壮大な宇宙の楽しい話がスタートです。ちなみにJAXAは2003年10月に宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙研究開発事業団(NASDA)が一つになり宇宙開発利用と航空研究開発を一貫して行う独立行政法人として誕生し、今日に至っています。
  現在、宇宙を飛んでいる国際宇宙ステーション(ISS)にある日本の実験棟「きぼう」の利用活動が進められていますが、虎野氏はその活動のための実験装置や機器・食料・衣類をこのISSに補給する役目を持つ宇宙ステーション補給機(HTV)のプロジェクトを推進されています。このHTVは来年9月に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
  スクリーンに映し出された種子島宇宙センターでの迫力あるロケット組み立ての様子を交流会参加者は食い入るように見詰めました。2年後、スペースシャトル退役後には大型実験装置などの輸送をJAXAの開発するHTVがその役割を引き継ぎ、日本が大きな責任を持つというお話を伺い感動しました。宇宙に打ち上げられるHTVがどれくらいの大きさかと言うと全長10メートル、直径4.4メートルという巨大なものです。スクリーンに映し出されたHTVの形が缶ビールに似ているなぁと思っていたら、参加者も虎野氏もとてつもなく大きな缶ビールと表現されていました。感じることは同じですね。
  宇宙ステーションの安全設計の考え方はシステムの全ライフサイクルにおいて故障・事故をもたらす要因を除去すること。除去出来なければ故障許容設計(1つ発生してもそれだけではハザードに至らないようにする設計)、リスク最小化設計でハザードの発生リスクを低下させることなど。火災、空気汚染、減圧などのハザード対策。そして、狭い宇宙船内の居住性、心理ストレスの蓄積から来る疲労・ヒューマンエラーに至らないように適切な人間工学設計が必要となっています。
  このあたりから、住環境の重要性と関連があり、多くの工務店・設計事務所参加者は今回の講演が私たちの携わる住宅の設計姿勢や建築姿勢にも参考になった様子でした。
  この地球を取り巻く大気層が宇宙というスケールから見るといかに薄くて、地球大気環境が重要なのかが良く理解できました。お土産に缶ビールのシールじゃなくて…宇宙ステーション補給機HTVのシールをもらって、喉の渇きを覚えた頃、無事勉強会を終えることが出来ました。
  その後、WTCコスモタワーのビールのある居酒屋で情報交換会が開かれました。
楽しい交流会となり、ご協力関係各位にお礼申し上げます。
文/高藤正道



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