所 在 地 / 京都府相楽郡
家族構成 / 夫婦+長男(高1)
構造・規模 / 2階建木造在来工法
敷地面積 / 71.4坪
延床面積 / 36.22坪
第65回セミナー


建築家からの一言

環境に出来るだけ負担をかけない住まいづくりをしたいとの住まい手の思いが、「板倉造り」の家を完成させました。厚み30ミリの杉板は壁や野地板に使われ、断熱性や耐震性を向上させ内部の仕上げにも現れてきます。熟練した大工さんの丸太を使った架構や杉板の造作は手ずくりの大切さと自然への思いをいっそう深めたようです。



和田建設の和田さんから

京都と奈良の県境、学研都市の中であり、また近くに遺跡・文化がたくさん残るこの精華町にT邸はあります。
2001年9月に見積もりをさせていただき、10月に契約をさせていただきました木造2階建住居。福田建築工房の設計・(株)和田建設の施工で現在建築中です。
瀧石邸は吉野杉をふんだんに使い、木の香りがあふれる住居です。
大きさについては、延べ床面積30坪あまりで、吉野杉をふんだんに使い大工さんの腕の見せ所がたくさんある住居です。この現場の棟梁は大矢さん。温厚で優しい方ですが、技術には厳しく自分でお仕事に納得がいかないと優しさが飛んでいきます。構造材のプレカットは一切使わず、すべて手加工で作業をしております。
上棟までの構造材の加工に時間がかかり、棟梁は正月なしで加工をされておりました。
夜遅くまで、連日加工,加工の毎日を11・12・1月加工場で過ごされておりました。
丸太との格闘、棟梁は「手間がかかり大変だよ」と言っていましたが、時間がたつにつれ「楽しみながらやってるよ」に言葉が変わってきました。
基礎から磨き丸太の杉が「ドーン」と生えているように見える大黒柱がT邸のリビングルームにあります。ワイヤーブラシ仕上げの杉丸太の梁、そして外壁は落とし込みにて杉板を使用しています。ただ、落とし込めば良い杉板だけではなく板と板の目地を連続性のあるように合わせることが大変な作業だと言っておりました。手加工にて失敗しているところはあるかもしれませんが、120パーセントの力を出して完成させることができた住居だとおもいます。見所の多いT邸は5月中完成を迎えます。