|
建物外観 |
|
ロフトへの登り棒 |
|
福田さんから建物説明 |
|
ご主人から感謝の言葉 |
|
|
今回は以前のマンション生活から子供さんたちの健康を考えて豊かな自然環境の中に自然素材で健康住宅を実現されたOさん邸において建築セミナーが開催されました。南と西に開けた、高台に建てられているので生駒山系の緑が見えて見晴らしが素敵な住宅です。
育ち盛りの活発なお子さんが健康ですくすく育って欲しいというご夫妻の願いが一杯詰まった我が家が出来上がりました。設計を担当された福田建築工房の福田所長から施主ご夫妻との最初の相談から実施設計に至るまでの打ち合わせの様子や信頼関係ができていく過程など、無垢の杉の香り漂うリビングダイニングでセミナーが始まりました。
「2階建木造軸組工法で自然素材を用いた健康な暮らしのできる家にしたいという施主の希望通り、原設計から早い段階でプランが決まっていきました。これは施主が素材やイメージを事前にしっかり感心するほど勉強されていたからでした。新建材を使わないという要望の制約が大きなポイントだったと思います。
また、木材の継ぎに渡り顎を採用し、杉板壁と土佐漆喰の風合い、活発な子供さんたちは汚すかもしれませんが土佐和紙張りの襖を用いて自然素材や無機材料でできた体に優しい住宅になったと思います。」
2階はプライベートスペースとされて、なんと子供室には短い枝のついた丈夫な登り棒がロフトに上がれるように取り付けられていました。1階は床暖房付きのリビングダイニングに開かれた小上がりの和室が設けられ、隣り合う階段から滑り台が造られていて子供さんが滑り降りてきました。みんなとても嬉しそうに滑って、セミナー中もお構いなしで嬉しくてたまらない様子。構いませんよ、自分たちの家だから!遊び心一杯の素敵な場所だもの…。たくましく育って欲しいというご夫妻の願いが実現されたお城になりました。
(株)和田建設の和田社長、福本現場監督から「うちの大工の技術や経験が生かされた杉材の家ですがプレカットをしないで自社工場で刻み現場で造り上げました。普通の家を造る倍近い大工の手をかけて丁寧に造らせてもらいました。家もお子さんと一緒に大事に育ててください。」と語っていただきました。
リビングダイニングの床の上に参加者は自由に座ってセミナーを聴きながら居心地の良い時間を過ごすことができました。セミナー参加者から「見させていただいて、細部に亘り匠の仕事をされていて、施主と設計と施工のハーモニーで素晴らしい家ができましたね。ステンレス製キッチンも高かったでしょうね。うらやましい限りです。これからの子供さんの成長と家の成長が楽しみですね。」「田舎のおばあちゃんの家の縁側や木の温もりを思い出しました。」
セミナーが終わるころ雨がほぼ上がり、ウッドデッキのテラス越しに山上が雲で覆われた絵のような景色が現れ、「この景色はほんとに素晴らしいですね。」と語りあっていました。ご夫妻から「こんなに大工さんの手をかけた家が出来上がり、感謝しています。」と嬉しいお話もあり関係者は感激していました。
施主ご家族の皆様、研究会会員の皆様ありがとうございました。
|
|
文/高藤正道
|
|