今回は京都府の南端、お茶の産地で有名な和束町の東に位置する笠置町を訪ね、フジタカヌーさんの指導のもとにカヌーイングを楽しみました。
フジタカヌーさんは全国唯一のカヌーメーカーと言ってよいほどの老舗中の老舗です。また木津川の笠置地区は全国的に有名なカヌーイングのメッカでもあります。
集合後、陸上でカヌーイングの基本講習を受けました。シングルパドル(片側ブレード)で膝をつき漕ぎ進める船をカヌーといいますが、シングルパドルを持ちながら皆さん少し緊張気味の面持ちでした。
まず静水域で基本練習。カヌーに乗り込む時が一番の苦労でした。それでも少し慣れると、皆さん快調に進んでいきます。カヌーはまったくの初心者でも、パドルの持ち方、乗り方、パドリングの方法、バランスの取り方など20〜30分ほど練習すればある程度乗りこなすことができます。自然の中、カヌーと一体になり、大変気持良く練習が進みました。
さて、午前中の練習が終わり、用意していただいたお弁当をいただき、いよいよ6kmのツーリングに出発です。
まず、少し流れの速いところをクリアし、休憩ポイントではライフジャケットのまま流れを体感。続いて、流れを横断する技術「フェ−リーグライド」を練習。最後には皆なで一列に並んで記念撮影をし、無事にカヌーの旅は終わりました。
近くの「わかさぎ温泉」で入浴後、現地解散。希望者のみカヌー工房を見学させていただきました。フジタカヌー研究所は日本で唯一、船舶理論に基づいてカヌーを製作されている工房です。日本におけるファルトボート(折り畳み式カヌー)の普及第一人者だった京都大学の高木公三郎教授と親交があった、現会長である藤田清さんが、戦後まもなくカヌー製作を始め、満足のいくものに辿り着くまで10年を要し、その奥の深さにのめり込んでしまったのだそうです。身体の一部となるカヌーは、知識と経験で無限大の楽しみがあると熱く語られていました。
水の上を静かに進んでゆく気持ち良さ、水面を渡る風の心地良さ、適度な瀬を下るスリル感、爽快感、自然と一体になる開放感、初めての体験でした。日頃運動不足の私には少しハードでしたが、大変楽しい一日となりました。感謝!
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