日   時 2013.9.14(土) 13:30〜17:00
場   所 滋賀県東近江市 N邸
参 加 人 数 16名
テ ー マ 『11年の学びを経て、建替えを・・・』
講   師 新井律子 新井律子建築設計事務所主宰



オスモ塗料説明
建物見学
  今回は、「11年の学びを経て、建替えを・・・」と言うテーマで、滋賀県東近江市にて完成したばかりのN邸において新築見学セミナーが開催されました。
  現地の最寄駅はJR東海道本線能登川駅で、京都駅から新快速でさらに約40分。会員の皆様にとっては少々遠方での開催とあって参加者は少人数かと予測しておりましたが、当日は16名の方々がご参加くださり、なかには遠く神戸市須磨区よりわざわざお越しいただいた方もおられ、やはり実際の建物見学セミナーに対する皆さんの関心の高さが伺われました。
  当日は、残暑と呼ぶには暑すぎるほどの汗ばむ陽気ではありましたが、建物の道向かい、ちょうど南側に位置する天神社の鎮守の森がおとす大きな木陰の下で、辺りには心地よい湖風が吹き抜けていました。
  完成したばかりの建物の中へと住まい手であるNさんにお迎えいただき、障子を通して射し込む柔らかな光が印象的な室内の中でセミナーが始まりました。
  まずは研究会事務局から、Nさんの人となりや今回の建替えに至るまでの経緯についての紹介があり、そして今回の担当建築家である新井律子建築設計事務所主宰・新井律子氏より、本計画の概要、建物についての説明がありました。
  今回の建替え計画は、研究会の会員として11年の長きに渡って多くを学ばれた住まい手のNさんが、お母様と二人で暮らす住み心地のいい「終の棲家」を求めて、築50年の住居の建替えを決意されたという経緯を経ておられます。
  設計にあたっては、Nさんが長きに渡って紡いでこられた住まいへの思いと、それらを書き溜めた要望書をもとにプランニングが進んでいったというお話がありました。いくつかの主なキーワードとしては、和モダンでシンプルなデザイン、ユニバーサルデザインであること、光が入り風が通り抜け夏涼しく冬暖かいこと、セキュリティがしっかりしていること、向かいの神社の緑を借景として取り込むこと、そして決して奇抜ではない“普通の家”であることなどでした。
  その結果完成した、深い軒の出を持つ大屋根の外観、生活機能のすべてが1階で完結するオープンで回遊性のあるプランニング、ダークカラーを基調としたしっとりと上質感を醸し出す室内空間、神社に面した大きな掃き出し障子を開けると道路とのバッファーゾーンとなる植栽とその向こうに広がる鎮守の森の借景など、この住まいの心地よさを皆さんもじっくりと堪能されたようです。
  途中休憩時間には、京都伊勢丹で常に行列のできるお土産と専ら評判の、満月の阿闍梨餅をみなさんでいただきました。   住まい手のNさんからも、今回の建替えに至った経緯や長年温め続けた住まいへの思いを実現できた喜びなどをお話いただき、自由見学時には参加者の皆さんもNさんにいろいろと質問をしておられました。
  今回のセミナーにあたり、完成したばかりの大切なお住まいを快くご提供いただいたNさんに大変感謝いたします。また、遠方からご参加いただいた皆様も本当にありがとうございました。
文/豊住研株式会社 太田慎二



  今回初めて暮らし方研究会の「リ・ライフ」セミナーに参加させていただきました。
  自宅からセミナー会場まで約2時間かかりましたが、会場が近づくにつれ、豊かな自然が現れ、景観を楽しむことができました。
  会場となるお宅は大きな切妻屋根が特長で(すぐに分かりました)、また家のすぐ前に緑豊かな神社があり、とてもすばらしいロケーションでした。
  建物の中に入ると、木のいい香りがし、無垢の木材を多用した内装はとても落ち着きました。改めて「木の家ってすばらしいな!」と感じました。
  セミナーでは、津島代表からこのたびの建築プロデュースにあたり、施主さんと設計の先生、工務店さんとの出会いの経緯についてご説明いただきました。
  三者の出会いがもし別の選択になっていたなら、今回の住宅は存在していなかったかも知れません。そう考えると何か運命的なものを感じました。
  またご説明の中で、弊社(日本オスモ)滋賀県担当が工務店さんをご紹介する際のきっかけになったとお聞きし、大変うれしく思いました。
  数時間の滞在でしたが、会員の皆様の住まいへのこだわり、高い志をお聞きし、感動するとともに大変勉強になりました。
  すばらしいセミナーに参加させていただきありがとうございました。
豊中市在住 橋本 渉氏 36歳


  今回は、暮らし方研究会の第138回目の「リ・ライフ」セミナーで東近江市の<新築見学セミナー>に参加させていただきました。
  新築の建物は閑静な住宅街にあり、ドッシリと安定した三角形の大屋根を戴き、トップライトが設けられ一際目立つ印象的な存在でした。建物は南に面し、リビングからは縁側と庭を隔てて神社の緑豊かな森が望まれ、全体的に洋和風とも言える建築様式だと思いました。
  三角形の大屋根はガルバリュウム鋼鈑で覆われ、軒天にはピーリング張りが施されています。外壁はスタッコ調のコテ押さえで塗られ、屋根と外壁の納まりがバランス良く施されており、軒の出も深く通風工法の納まりも良く、軒先換気(ステン網)の工夫が特に印象的でした。
  また、外構周りのブロックと横張りの木製フェンスを組み合わせた塀も、シンプルでスッキリと仕上がり、将来のメンテナンスの容易さが伺えました。庭の手入れのために直接庭にアプローチできる扉も合理的な配慮の賜物と拝察された次第であります。
  さて、玄関の幅広の片引き戸を開けて踏込みますと、左側の下駄箱にはダボレールで棚板を受け、その棚板をメラミン合板で美しく仕上げ、収納スペースも広く確保され、来客時の対応も十分に考えられた配置ではありました。
  玄関の右側はキッチンで、仕事や買物から帰り直ちに料理などの支度に掛れる、最短の動線が確保されています。また、天井は大屋根に沿った斜めの吹き抜けでトップライトが設けられ、斜めの天井面はオスモ社の天然素材で塗装されたレッドシダーが張られ、大変重厚感のある空間演出が感じられました。リビングの掃出し窓には、カーテンの代わりに幅広の雪見障子が設けられ、外部のウッドデッキとはバリアフリーとなり、リビングとデッキにより一層の一体感が強調されていました。更に、和室の柱、鴨居、敷居は白木ではなく、隣接するリビングに合わせた塗装がなされ、天井部分は壁の色より淡くし、調和の取れた和風らしさが醸し出されています。寝室は、母上とNさんのお二人が心地よく過ごされるのに最適な空間で、収納部の建具には等身大の鏡が設えられ、身支度が整えやすい配慮がなされていました。風呂・洗面・トイレなどの水廻りも、一つの部屋としてまとめられ使い勝手の良さが感じられました。
  二階部分は、来客用=予備室として設計されており、プライバシーにも十分な配慮がなされていました。
  全体的に十分な収納スペースが確保されているため、家具類が半分以下となりスッキリとし、各部屋が実際より随分広く感じられました。最初に新井先生から説明をいただきましたように、各部屋の配置が廻り廊下のような位置関係にあるため、大変使い勝手の良いお宅だと言う印象を強く受けました。
  昨今までの標準世帯向け住宅は、家族が個人個人の部屋を取るのが当たり前でしたが、これ以上に高齢化が進めば、N邸のような住宅設計に変化対応していくのでは…と思わされた次第であります。
  私自身も昭和40年から建築の仕事に携わってまいりましたが「これからの住宅はこれだなぁ…」と、ヒントをいただきました。身体の続く限り勉強したいと思います。
  今日は素晴らしいお宅を見学させていただき誠に有り難うございました。
箕面市在住 森 甫氏 67歳



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