|
LIXIL南港ショールーム |
|
|
|
株式会社ミライロ 講師の岸田ひろみさん |
|
|
|
旧式キッチンで車椅子による 使い勝手を検証 |
|
宮部部長からLIXILの「ユニバーサル
デザイン」への取組を聞く
|
|
最後にLIXILのショールームを見学
|
|
|
夏休みが始まった7月23日(土)、大阪の最高気温は32℃、第153回『リ・ライフ』セミナーは LIXILの南港ショールームで開催されました。
今回のセミナーは、講師自らの体験談(知的障害のある長男を出産、ご主人の突然死、ご自身も病に倒れ後遺症により車椅子での生活を余儀なくされた)も交え、明るく素敵な笑顔で簡潔な言葉、数値や資料、エクササイズを使っての講演は、大変判りやすく、印象に残るものでした。
そして、株式会社ミライロを創業された垣内俊哉氏が提唱する「バリアバリュー=障害を価値に変える…」は、氏自らの車椅子生活から生まれた本物の価値観だと感じた次第です。
セミナー冒頭ではプロジェクターで映し出された黒バックに白の文字は元々弱視の方のために考案されたそうで、白の背景は多くの光が目に入るため、目が疲れ易い…との説明に感心すること頻りでした。
そして「特定の人のためのバリアフリーから、全ての人のためのユニバーサルデザインへ」は…国籍・性別・年齢・障害の有無に関らず、使い易いモノやサービスを提供することで、社会貢献と経済活動を両立させる重要な要素だと知りました。
また、「障害は人ではなく、環境にある」…その環境を変えるのは簡単ではないが、「ハートは変えられる」とも…。自分とは異なる誰かを思いやり、適切に理解し行動すること。そして、誰にでもすぐに出来ることだとの示唆をいただきました。
私たちに求められるのは、無関心や過剰な気遣いではなく、さりげない配慮だったのです。本人の出来るか出来ないか、を問うのではなく、「お手伝いできることはありますか?」と問うのが基本なのです。勇気を出して満点でなくても恐れずユニバーサルマナーの第一歩を踏み出すことの大切さですね…。
ハードを「ユニバーサルデザイン」で。ハートを「ユニバーサルマナー」で変えることにより、超高齢化先進国の日本が世界のお手本になれるではないでしょうか?
講演の最後には旧式のキッチンを用意いただき、岸田さんに車椅子での使い勝手を実際に検証し、どうすれば使いやすくなるのかを提案していただきました。
その後の2部では、LIXILのショールームでユニバーサルデザインの考えに基づくキッチンやトイレなど多くの最新の機器に触れることになり、ワイワイガヤガヤとおおいに感心し、おおいに納得してのお開きとはなりました。
|
|
文/鈴木 重三 暮らし方研究会会員
|
|