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地元ボランティア藤井さんからお話 |
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弘誓寺 |
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外村繁邸 |
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記念撮影 |
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外村宇兵衛邸 |
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中江準五郎邸のお雛様 |
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今回の東近江市五個荘金堂地区は、すぐ近くに住んでいながら歩いたことがなく、是非この機会にゆっくり見たいと思い、参加しました。ぷらざ三方よしに集合し、地元ボランティアの方から湖東地域の歴史を聞いた後いよいよ出発です。
先ずは、弘誓寺(ぐぜいじ)。車で近くを通るたび大きな屋根は目にしていたのですが、滋賀では比叡山の根本中堂に次ぐ二番目に大きなお寺と聞いて納得です。開祖は那須与一の孫で、瓦の扇の印がその名残を伝えています。
錦鯉が悠々と泳ぐ水路に沿って、次に訪ねたのが、外村(とのむら)繁邸です。このあたりは近江商人の本宅がいくつかあり、ここもそのひとつです。各部屋にお雛様が飾ってあり、当日は天気が良かったためか、お庭にもお雛様が並んでいました。室内で見るのとはまた違った趣です。お雛様より興味深かったのが、お屋敷そのものでした。一見質素でありながら、廊下の床や天井に当時の職人さん達の技を見ることができました。二階に上がる階段の土壁は「大津壁」と呼ばれる光沢があるもので、水拭きもできるそうです。
繁邸の次は、外村家の本家、外村宇兵衛邸です。お雛様も本家らしく立派な屋根付きのもので、庭で宴会をしている雑色と呼ばれる家来達の人形も並び、ユーモアのある楽しい雛飾りでした。最後に訪れた中江準五郎邸のお雛様は、滋賀の特産品である近江上布を身につけ、幻想的な感じがしました。
ここ滋賀では、「買い手よし、売り手よし、世間よし」という言葉をよく聞きます。自分達だけが良ければそれでよしとせず、利益は社会にも還元すべきであるという近江商人の経営理念を説いたものです。雛飾りや街並みを通して、一早く「世間よし」を商売の基本においた先人達の心意気を感じる、早春の昼下がりでした。
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文/東近江市在住 中西 まこ氏 53歳
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