日   時 令和2年7月11日(土)13:30~17:00頃まで
場   所 大阪市中央公会堂、地下一階第四会議室
参 加 人 数 15名
協   力 高野山大学、大阪市中央公会堂
テ ー マ 『宗教都市と建築~歴史と文化を学ぶ』



大阪市中央公会堂、
地下一階第四会議室にて
山陰加春夫氏による講演
大阪市中央公会堂で記念撮影
  まず最初に、会場の大阪市中央公会堂からの人数制限要請のため定員を超えた参加希望者の方には、お断りすることになり申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。
  さて、今回の1部の講師、山陰加春夫氏は、高野山生まれ、大阪市立大学・同大学院・高野山大学教員・高野山霊宝館副館長をへて、現在、高野山大学名誉教授をされています。
  講義テーマは、「高野山開創1200年~その歴史と文化~」です。
  高野山を開創したのは、62年に及ぶ現世の生涯を終え、永遠の生命を持つ霊的存在となった、真言宗の開祖、弘法大使空海です。18歳の時には役人になるために大学で学び役人を目指していましたが、仏教に出会い、空海は遣唐使留学僧として31歳の時に20年の長期予定で唐・長安に留学、わずか2年で切り上げ帰国します。帰朝する際の船上で、神々に「国界を擁護し、衆生を利済せんがために、一つの禅院を建立し、法によって修行せん。」との誓願を立て、10年後朝廷により高野山を賜り、金剛峯寺を建立することができました。
  山陰名誉教授は、弘法大使空海の出生から高野山の開創、その後の歩みを楽しく語って頂きました。1200年に及ぶ高野山信仰とは、高野山は釈迦如来の浄土、弥勒菩薩の法場であって、ひとたびこの地を踏めば地獄・飢餓・畜生の三悪道に堕ちることなく、ひとたびこの山に詣でば「三会の暁」に遇うことができるという信仰です。「三会の暁」とは、弥勒菩薩が釈迦如来の入滅から五十六億七千万年のちに、三度の法会を開き、二八二億人もの人々を救済されるのです。そして高野山での法会では、空海が弥勒菩薩の通訳としてお話をされるとのことです。入定信仰とは、弘法大師が今も奥の院の廟堂内に、生見のままでおわされていると信じられています。高野山では親しみを込めて「お大使さま」と呼んでいるそうです。
  2部は「男の隠れ家、煉瓦の家~建築家・吉村康雄氏の遺稿~」について建築家・吉村康雄氏は選定基準である「住居は頑丈で素朴に、質実剛健」「住居は人を育む」「素顔で素朴に、そして逞しく」などを活かした「男の隠れ家、煉瓦の家」を設計されました。土と炎と人の手でつくられる「煉瓦」と「無垢の木」で囲まれる隠れ家は、懐かしい安心感に包まれる、小さいながら大きな快適性と居住性が確保されています。図面を見ながら詳しく説明させていただきました。また公会堂も煉瓦造です。建物内に残る煉瓦壁など見学して、無事、終了しました。
当日、都合でセミナーに参加できなかった方は、リーフレット≪煉瓦組積造『大人な男の隠れ家』原型を会員限定発売予告!≫をお読みいただき、コロナ後を、積極的にかつ自在に生きることをおすすめします。


第172回セミナー、講演レジュメ


           文/新井律子




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