日  時 2006.2.25(土) 14:00〜17:00
場  所 大阪市立住まい情報センター3F
大阪ガス・アプテック
参加人数 30名
協  力 大阪ガス(株)リビング事業部
テ ー マ 「施主を保護する…住宅版セカンドオピニオンとは?」
講  師 井上 明 氏
キララワ−クス1級建築士事務所



井上明氏の講演
「セカンドオピニオン」は
皆さんの関心が高く熱心に聴かれていました。
「大阪ガス」から 調理をしながら
「ガスコンロ」と「電気コンロ」の違いを説明。
  住宅の建築にまつわるトラブルが絶えません。建築士や工務店に悪意がなくてもお互いに誤解をしていたり、施主との間で感覚の相違が生じていたり、些細な点から大きなトラブルにつながることが多々あるようです。そこで、研究会では施主の皆さまが知識や智恵を身に付けて「賢い施主」になれば、きっと多くの問題が解決されるのでは…と考えました。そんなトラブルを回避するため様々な啓発活動を続けている訳です。

  今回は「施主を保護する——住宅版セカンドオピニオンとは?」をテーマに井上 明さんにお話を伺いました。
  講師の井上 明さんは、(1)設計施工、(2)設計専業、(3)施主など様々な立場で建築に携わってこられた経験から「設計監理委託業務契約書」や「工事請負契約書」の締結に当たって、施主として不利にならないための勉強が是非必要であると説かれていました。

  主治医が検査や診断の結果を正しく患者に伝え、治療法や治療方法について患者の同意を得ることを「インフォームドコンセント」と言い大切な役割を担っています。
  それに対する別の診断をするのが「セカンドオピニオン」と言い、現在、医療の分野では一般的に導入されつつあり、この点に関しリーフレットで解りやすく説明をいただきました。

  医師と患者の関係は施主と設計者の関係に良く似ています。
そこで「住宅版セカンドオピニオン」もあり得るのではないかというのが講師の試論です。

  建築に対する施主と設計者の関係、そして施工者の造ろうとする想いや志が一致していることの大切さを伺いました。孤高の建築家、白井晟一先生の「鼎(かなえ)の三本足」の教え、技術者の良心の大切さを改めて実感したと言う幸田露伴の「五重塔」の話などを交え、大変に興味深い講演となりました。

  住宅建築を一人の建築家や一工務店に任せず、第三者的立場で意見を述べてくれる「住宅セカンドオピニオン制度」は、皆さまの生命と財産を守るために必要不可欠の制度と言えるのかも知れません。

  後半は今年最初のセミナーとして、大阪の美味いものとお酒少々の一寸したパーティーが行われ、皆さん、時間を忘れおしゃ べりを楽しみました。
文/新井律子

井上 明 氏 プロフィール

1945年大阪生まれ、大阪育ち。
(1)竹中工務店大阪本店設計部。
芦屋浜高層住宅計画主任を経て、;設計・施工者の立場。
(2)ハウジングプランナ−ズ設計事務所
経営で専業設計者の立場。
(3)デベロッパ−の役員として、プロデュ−サ−・事業主として施主の立場。
と、建築を作るいろんな立場を体験。
その後、脳梗塞で長らく休養。
昨年、90歳現役で全うされた吉村先生に触発されて、
キララワ−クス1級建築士事務所を再開。

一級建築士の他、不動産アナリスト、
ビル経営管理士などの不動産関連国家資格も取得。


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