建築家からの一言
この住宅は、夫婦が人生の後半をゆったりと過ごすための家として計画された。芦屋市の郊外にある敷地の周辺には、豊かな緑と小川があり、閑静な住宅街が形成されている。敷地は前面道路と約4Mの高低差があり、これを利用して、道路レベルにRC造の車庫と玄関を設け地下部分とし、その上に木造2層の居住部分を載せている。建物の高さを極力抑えることと、夫婦の日常の生活が1フロアで行えるようにするため、ほぼ平屋建に近いプランとし、2階部分にはゲスト用の和室のみがある。
水平方向にのびやかに展開される生活空間の中心はヤマボウシの植えられた中庭である。L型に配された居間・ダイニングキッチン・サンルームからはそれぞれ違った視点からの中庭が楽しめる。竣工後まもなくヤマボウシの木にやってくるようになった小鳥のさえずりから、夫婦の一日が始まる。 |
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