建築家からの一言
建築主は、絵に描いたような河内のおじさんとおばさんである。
設計者は九州生まれだが大阪に住み着いて32年。
施工は奈良市に何代も前から根をはっている工務店。
奇妙な組み合わせである。はたして家の完成まで、うまくやっていけるだろうか?...などと誰も心配していない楽観的でノーテンキな3者である。
しかし家を創っていくという作業は、そんな生やさしいものではない。工事が進むうちに何回か爆発寸前のトラブルが起きた。しかしそれを乗り越えていくだけの体力と気力と大人の知恵を、建築主の2人と工務店は持っていた。設計者は、そんな両者を感心しながら、少し下がって見ていた。(ずるい奴)
完成の見学セミナーでは河内のおばさんは涙を浮かべながら喜んでくれている。河内のおじさんは、とても面白くみんなに話をしてくれている。家を建てるという共同作業は改めてすごいことなんだと.....胸が震えた。 |
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