建築家からの一言
廻りには自然林や植木屋の畑、桃の畑まで散在するなだらかな丘陵地。富田林の古い団地の一角でありながら、自然の風景に恵まれた敷地です。敷地の東隣にはお父さんが育てる野菜や花や果物の畑。そのお父さんの畑仕事の様子をお母さんが濡れ縁で日向ぼっこしながら見守る姿、その廻りを孫たちが走り回る姿をイメージしなから設計しました。民家型工法板倉造りの木造平屋建て(一部小屋裏納戸)。構造材、造作材、床材は内産地の無垢材を使用、そしてそのほとんどを吉野産でこだわりました。土佐漆喰と杉板の壁は体に優しく触れてくれます。大工の手加工によるしっかりとした工法と自然の材料でできた住処は、年を重ねるほどにその味わいを増し、世代を超えてやさしさを育みながら50年、100年と受け継がれていくことでしょう。 |
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